赤ちゃんの発達を考える/ “首すわり”ってどんな状態?
赤ちゃんのこと
“首すわり”ってどんな状態?
#赤ちゃんの発達を考える
赤ちゃんの話題になるとよく出てくる、“首すわり”という言葉。新米ママには初めて耳にする言葉だったりすることもあるかもしれません。ここでは”首すわり“とは具体的にどんな状態であるかをご紹介しましょう。
“首がすわる”
赤ちゃんは3~4か月頃になると、うつぶせにした時、肘で支えて頭をあげられるようになります。さらに、あげた頭をそのままキープしたり、首を自由に動かしたりできるようにもなります。それが首がすわった状態です。あお向け寝の赤ちゃんの両手を持ってゆっくり引き起こすと首がついてくる(引き起こし反応)、あるいは、タテ抱きをした時に首をまっすぐに保っていられる、などをみることで首がすわっているかどうかを確認することができます。
首がすわるというのは、単に頭を支える筋肉が強くなってきただけでなく、上半身や肩の安定性も高まってきたことで、肘で支えて頭をあげられるようになるのです。神経発達の視点でも、首をコントロールできるようになるというのは大きな発達の節目になります。厚生労働省の平成22年の発達調査結果※では、生後4~5カ月未満の赤ちゃんの90%以上で首のすわりがみられると示されています。
※厚生労働省. 「乳幼児身体発育調査 平成22年度」.https://www.mhlw.go.jp/toukei/list/dl/73-22-01.pdf, (参照 2023-03-10)
発達には個人差があるので、生後6カ月を過ぎても首がすわらない、気になることがあるなどの場合は、かかりつけの小児科医に相談してみましょう。
- お話をお聞きした先生
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理学療法士元 杏林大学 保健学部理学療法学科 教授中野 尚子 先生
赤ちゃんの姿勢運動発達や行動発達、動作分析を長年にわたって行う。日本赤ちゃん学会評議員。現在は東京大学大学院教育学研究科で研究を継続。