大人と違う赤ちゃんの特長ってなに?ー 8つの特性 ー/ 赤ちゃんが目覚めやすい理由とは?
赤ちゃんのこと
赤ちゃんが目覚めやすい理由とは?
#大人と違う赤ちゃんの特長ってなに?ー 8つの特性 ー
#睡眠
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やっと寝かしつけたのにお布団に寝かせた途端、赤ちゃんが目を覚ましてがっかりするママも多いかもしれません。
赤ちゃんの睡眠の特徴の1つに目覚めやすいというのがあります。睡眠には「レム睡眠」と呼ばれる浅い眠りと、「ノンレム睡眠」と呼ばれる熟睡する時の深い眠りがありますが、目覚めやすい理由は、この「レム睡眠」の回数や量の多さと関係があります。「レム」というのは、閉じたまぶたの下で目の玉が左右に動く眼球運動のことで、覚醒準備の睡眠とも呼ばれ、夢を見たりするのもレム睡眠中が多いと考えられています。
大人の眠りは深い「ノンレム睡眠」から始まりますが、生後しばらくの頃は浅い「レム睡眠」から始まります。そして、「レム」と「ノンレム」の周期も早く、大人だと90~100分位ですが、生後1カ月位までだと40~50分位です。また、幼いほど睡眠に占める「レム睡眠」の割合(量)が多く、特に新生児期(生後4週間)は「レム睡眠」が約50%を占め、目を覚ましやすい浅い睡眠が多くなります。生後4週間位の頃はレム睡眠とノンレム睡眠の単位(1時間弱)が繋がって3時間ほどの眠りが基本になりますが、その後はその3時間の眠りが繋がって更に長くなります。1歳位までの時期ではまだこの繋がりが弱く短い時間で目が覚めてしまうことも多いのです。
お昼寝の時間を切り上げる必要があって赤ちゃんを起こすときは、眠りが浅く、眼球が動いている「レム睡眠」を見計らって起こすと、赤ちゃんのご機嫌はよいかもしれません。
三池輝久・上野有理・小西行郎 著 『赤ちゃん学で理解する乳児の発達と保育 第1巻 睡眠・食事・生活の基本』 中央法規社出版. P10~11から作成
- お話をお聞きした先生
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小児科医熊本大学 名誉教授三池 輝久 先生
専門は、小児神経学、小児の睡眠など。日本眠育推進協議会理事長。30年以上にわたり子どもの睡眠障害の臨床および調査・研究活動に力を注ぐ。