大人と違う赤ちゃんの特長ってなに?ー 8つの特性 ー/ 股関節脱臼は生後4カ月まで要注意
赤ちゃんのこと

股関節脱臼は生後4カ月まで要注意

#大人と違う赤ちゃんの特長ってなに?ー 8つの特性 ー
#股関節・姿勢

「発達性股関節形成不全(先天性股関節脱臼)」は股関節と呼ばれる脚の付け根の関節がはずれる病気で、その発生は1000人に1~3人ほどです。以前は「先天性」という病名が使われており、生まれつき股関節が脱臼していると思われがちですが、出生時に脱臼している例は少なく、生まれてからの要因に強い影響を受け、脱臼になってしまうので「発達性股関節形成不全」と呼ぶようになりました。

気を付けるべきことは、赤ちゃんが脚を自由に動かせるようにしてあげること。抱っこする時に両脚を束ねるような抱き方をしたり、おむつを換える時に両脚をつかんで引っ張ったり、洋服や毛布などで脚を無理に伸ばすような姿勢にすることは避けましょう。ゆるやかな力も長時間となると関節に負担をかけます。予防と早期発見・治療が大切で、3~4か月健診で確認し、「股関節開排制限」と診断された場合はすみやかに整形外科を受診して治療が必要かどうかの判断をしてもらいましょう。

普段の赤ちゃんのお世話の中で、下記の1)~5)のうち、複数の項目があてはまる場合は特に正しい扱い方を心がけ、必ず3~4か月の健康診査のときに先生に股関節に問題がないか相談するようにしましょう。※
1) 向き癖がある 2) 女の子(男の子より多い) 3) 家族に股関節の悪い人がいる 4) 逆子で生まれた 5) 寒い地域や時期(11月〜3月)に生まれた(脚を伸ばした状態で衣服でくるんでしまうため)

※日本整形外科学会, 日本小児整形外科学会 「先天性股関節脱臼予防」パンフレットより